SPORTS SCIENCE

スポーツドックで一流サッカー選手のスタミナを紐解く

なぜ?マスクをつけてランニング

アローズ・スポーツラボには、一流サッカー選手が測定に来館されます。左の写真は、実際に測定をしている様子です。

マスクをつけて走っていますが、なぜでしょうか?それは“酸素”を分析することで、持久力を伸ばすための秘密を解き明かすことができるからです。

 

 

スタミナの土台!最大酸素摂取量

ヒトは酸素を利用して運動するためのエネルギーを作り出します。最大酸素摂取量とは、体内でどれだけ酸素を利用し、エネルギーを作り出すことができるかを表す指標です。

下の図は、一流高校サッカー選手と同年代の高校生の最大酸素摂取量の平均値です。一流高校サッカー選手は、最大酸素摂取量が高く、それが試合のスタミナを支えていることが分かります。

 

最大酸素摂取量だけじゃない?持久力を決める要素とは?

長距離走のパフォーマンスが総合的にどれくらい優れているのかを判断する指標には、vVO2maxというものがあり、この数値が高い方ほど長距離走のパフォーマンスが優れているという判断になります。

下には、一流サッカー選手AとBのvVO2maxと体重当たりの最大酸素摂取量があります。最大酸素摂取量はほぼ同じであるにも関わらず、A選手の方がvVO2max20%以上優れています。いったいなぜでしょうか?

 

 

まるでエコカー?ランニングエコノミー

持久力を決定する要因には、もう一つ「ランニングエコノミー」という能力が存在します。これは、全力よりゆっくりなスピードで、いかに少ないエネルギーで走れたかというものです。

下の図は、A選手とB選手がだんだんとランニングマシンの速度を上げていったときの酸素摂取量、つまり、そのスピードで走るために必要なエネルギーの大きさを示しています。

 

このグラフをみるとA選手の方がB選手より、同じ速度で走った時に必要なエネルギーが少なく、効率の良いランニングが出来ていることが分かります。

このように走っているときの“酸素”を調べることで個々に応じたスタミナを向上させるための戦略を考えることができるのです。

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