スポーツドック
プロバスケットボール選手のパフォーマンスを科学する
プロバスケットボール選手も受けるスポーツドック!
アローズ・スポーツラボには、プロバスケットボールチームの三遠ネオフェニックスの選手が測定に来館されます。スポーツドックから、バスケットボールで活躍するためにどんなことが分かるのでしょうか?
球技で重要な能力 “アジリティ”とは?
バスケットボールで活躍するためには、様々な能力が必要ですが、その中の一つがアジリティという能力です。
アジリティとは、素早く反応して、状況に応じて素早く動きや方向、スピードを変える能力です。
近年、アジリティについての科学的な研究が進み、アジリティは様々な能力によって構成されることが分かっています。
見える化によって分かったアジリティを高めるための課題
下の図は三遠ネオフェニックスのある選手のアジリティに関わる能力を平均との割合で示したものです。
この選手は、ダッシュの成績や筋力・パワーが高く、方向転換能力は平均より優れていますが、眼と手の協応動作の成績、つまり「眼で視て反応する」能力が平均より低くなっていることが分かります。
このことから、この選手は、眼で見て反応する能力を中心にトレーニングすることで、アジリティが向上し、さらに活躍できる可能性が見えてきました。
スポーツドックで怪我のリスクも分かる?
上の写真の選手のように、スポーツドックでは脚の筋力・パワーを調べることができます。先ほどの選手は、下肢パワーは平均以上でしたが、さらに詳しく調べてみるとどうでしょうか?
下の表には、さきほどの選手の腿の裏側と前側の筋力の比(HQ比)を記載しています。このHQ比が0.6を下回ると肉離れのリスクが高くなることが分かっています。
こちらの選手は、パフォーマンスのためのパワーは十分ですが、怪我を防ぐためには、腿の裏側の筋力を高める必要がありそうです。